英語の返り読み  − 苦手意識の原因/学習の基本
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  1 学習の基本
   1-1 苦手意識の原因
   1-2 上達のメカニズム
   1-3 姿勢と考え方
   1-4 発音の要点
 2 学習法
   2-1 リスニング
   2-2 リーディング
   2-3 英会話
   2-4 語彙力強化
 3 教材
   3-1 TOEIC
   3-2 英会話
   3-3 リスニング
   3-4 語彙力強化
 4 表現集
   4-1 正しい英語表現
   4-2 ネイティブ英会話
   4-3 映画で英会話
   4-4 ドラマでビジネス英語
   4-5 映画でビジネス英語
   4-6 本気の英単語攻略
   4-6 ニュース英語
 5 留学体験記
   5-1 アメリカ大学留学
   5-2 おもしろ英語習得記
   5-3 アメリカ旅行記


 

1.学習の基本
                1-1 苦手意識の原因

 (5) 英語の返り読み

使える英語、とくにリスニング力やリーディング力を強化したい人にとって、「英文を後ろからたどる」方法ほど、害になるものはありません。 英文を正確に翻訳しなければならないような場合を除いて、英文は文頭から読んで理解するクセをつけましょう。 それが、英語を英語のまま理解する「直解力」の養成につながっていきます。

返り読みとは?

まず、返り読みとはどんなものでしょうか?
次の英文を見てください。

  "Is there anything I can do for you ? "  

直訳すると、 

「あなたに対して (for you) 私にできることが (I can do) 何かありますか (Is there anything)?」

この日本語訳は日本人にとって理解しやすい語順に並べ替えられています。

ところが、英文の語順通りに訳すと、

「何かありますか (Is there anything) 私にできることが (I can do) あなたに対して (for you)?」

となります。
日本語と英語とでは見事なまでに語順が逆です。 この英文を聞いて、そのまま瞬間的に理解できる人は中級者以上です。 ここまでくれば、リスニング能力も相当なものです。

私は中学生のとき以来、英語を理解するため、一度通しで読んだ後、日本語の語順にしたがい、その英文を後ろから、たどって読んでいました。 これは「訳読」とも言います。 この方法は、英語を母国語としない私たちが、ゼロから英語を理解するときには有効かも知れません。 しかし、基本的な構文を理解したあとも同じ方法を続けるのは、とても害が大きいのです。

弊害と矯正法

こんな方法で長時間英語を勉強をしても、英会話をしたり英語ニュースを聞くことができるようにはなりません。 洋書や英字新聞を読むにも膨大な時間がかかります。 実践英語を身につけるには、どうしても英語を語順通りに理解する能力が必要です。このように書くと、なにか特別で途方もない努力が必要だと感じる人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

英語を語順通りに理解するには、簡単な英文を使ってトレーニングするだけで短時間で身に付きます。英語音声が収録されたCD付きの英会話入門書で、一文一文、返り読みしなくても理解できるように、繰り返しトレーニングするのです。短い英文を文頭から理解できるようになると、その文章をブロックで英文のまま理解できるようになっていることに気づくはずです。そして、このようなトレーニングを続けながら、返り読みのクセを排除していくのです。

参考になる教材をひとつ紹介すると、「スーパーエルマー」の思考法 。 これは、「後ろからたどり読み」 「返り読み」 の弊害にスポットを当て、矯正する具体的なプログラムです。

これから、使える英語を身につけようとするなら、この「後ろからたどり読み」は、できるだけしないようにしなければなりません。TOEICでスコアアップを目指している人にも同じ事が言えます。TOEICは実践的な総合英語力を試すテストなので、「返り読み」しながら英文を理解するようなペースでは、とうてい高得点は望めません。


1.1 苦手意識の原因
(1) 構文・語順の違い / (2) 発音の違い / (3) 英語に接する機会が少ない
(4) 上達を実感できない / (5) 返り読み / (6) 実力の勘違い

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